おじいちゃんの時代
息子の中体連が行なわれ、私の両親を連れて観に行きました。初めて見るたくさんの中学生と、試合している孫。
細々と静かに暮らしている両親にとって、若者たちを見るのは本当に久しぶりなのかもしれません。
父82歳、母77歳、2人とも戦後の貧しい時代を経験してきた人たちです。卓球の応援の仕方もサーブ権のうつりかわりもわかりません。「今の、勝ったの?負けたの?」と連発しながら拍手する暇もなく、あっという間に終わってしまった孫の試合を複雑なまなざしで見つめていました。
もし自分たちの時代にスポーツを堂々とすることができたなら、道具も買ってもらえることができたなら、部活というものがあって、教えてくれる人がいたのなら、自分の人生も楽しんでこれたのかなあ、と思ったでしょうか。
送り迎えも、ラケットを揃えるのも、大会開催も、当たり前のようにできている今の時代。それは戦後、自分たちの暮らしを豊かにしようと必死に働いてきた人たちがいたからできていることなのだ。
朝ドラ「とと姉ちゃん」を観ていると、そう思う。そして「私らの時代にはこんな部活なんてなかったなぁ・・・。」とぽつりと言ったその言葉が印象に残ったのでした。
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